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JAPAN AERO SPACE 2016 国際航空宇宙展 レポート

国際航空宇宙展レポート

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(平成28年10月11日 ものづくり振興課)

4年に1度、Boing、Airbusなど世界的企業700社以上と国内航空クラスターが集積

 

4年に1度、オリンピックyearのみに開催される「JAPAN AERO SPACE 2016(外部リンク)」。10月12日~15日(土曜日)まで、東京ビッグサイトにて開催中のこの展示会には、35カ国、700社以上の航空宇宙関連企業が出展し、今年京都で結成された「KAIN(京都航空宇宙産業ネットワーク)」をはじめ、国内の多くの航空クラスターも参加するなど、今「熱い」航空業界を探る絶好のチャンスです。その模様をレポートします。

入口では手荷物検査と金属探知機によるセキュリティチェック!まるで空港?!さすが航空機関連の展示会といったところでしょうか。ビッグサイトの展示会でこんなの初めての体験です。

ロケット、飛行機、ヘリコプター ―その最先端開発事情

ロケットに飛行機にヘリコプター!特にヘリコプターは本物が。「どうやって搬入したの?!」とびっくりするほどの大きさです。

世界に名を轟かすBoing、AirbusやLockheedなどの航空機メーカーに、MRJでも有名な三菱重工業/三菱航空機、川崎重工業、富士重工業、ナブテスコなどの日本のTier1(1次下請)機体関連メーカーなどがズラリ。ナブテスコは、新幹線の自動ドア開閉装置をはじめアクチュエータで有名ですが、航空機ではフライトコントロールシステム等を手掛けてらっしゃる会社ですね。
エンジンメーカーでも、GEやロールスロイスこそ見受けなかったものの、日本のジェットエンジン市場の7割を握るIHIなどもズラリ。そのエンジンの大きさにやはりびっくり。

航空機業界は、安全対策はもちろんのこと、低燃費化、すなわち軽量化という大きな共通ミッションに加えて、富士重工業を例に挙げれば、センサで機体損害箇所の診断などIoT的なシステムですとか、着氷対策の装置ですとか、様々な開発が進んでいるそうです。

島津製作所&旭金属工業

そして、我らが京都企業も!まずは島津製作所様ブース。航空機では、こちらもアクチュエータをされているように、フライトコントロール関係等を手掛けてらっしゃいます。航空機の電子化が進みセンサやアクチュエーターが増えるほど、より低エネルギーで熱を吸収する仕組みですとか、ヘリコプターパイロットがより安全に操縦できるよう、バイザーに操縦に必要な様々なコマンドなどが表示されるヘルメットなど、様々な開発も進めてらっしゃいます。

 

こちらは、旭金属工業様ブース。今や日本を代表する航空器部品サプライヤーです!信頼性第一の航空業らしく、数年かけて種をまき、認知、信頼をしてもらって、海外展開、そして徐々にTier1へのシフトなど、飛躍を続けてらっしゃいます。

KAIN「京都航空宇宙産業ネットワーク」

そして、「KAIN(京都航空宇宙産業ネットワーク)」ブース。敢えて「少し閉じた空間」でじっくり商談できる、「京都らしさ」を前面に打ち出したブースで、多くの人の足を止めています。

 

 

出展者は上記写真のとおり、次の6社様です。

 

ブースの中の様子です。B2B展示会であることから、閉じた空間でじっくりお話を。後にご紹介する海外企業と共通しているコンセプトですね!

 

今回のこのブース。「京都らしさ」を、各所に織り交ぜてらっしゃいます。西陣織の型を活用したり、草川精機の伊東課長の身に着けてらっしゃる帯には、航空機が飛び立つ姿が!!

海外企業ブース

 

まるでホテルのフロントのようなブースや、まるでレストランのようなブース。海外企業のブースは、製品を見せるというよりも、商談のための快適性を重視した仕様となっているというのも、今回の発見の一つです。

地域クラスター

そして、今回目立ったのは、国内40弱ものクラスターや地域による出展です!各地の「熱」がひしひしと感じられました。

一方、課題もあります。これまで京都企業様の取組でもご紹介してきましたが、品質管理など独特の難しさがある業界です。今回出展されえていたTier1企業などにお話をおうかがいすると、様々な加工工程に分断されている中小企業を束ねる「一貫生産対応」への期待とともに、窓口企業が全体の品質保証をできる体制も不可欠との意見も。

中小企業においては、参画企業の技術や管理のレベルアップを図る、互いの技術・品質を学んでいくといった地道な努力が、まず何より大切なのですね!

 

京都品質航空機

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