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更新日:2021年11月10日

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広小路商店街&新町商店街


 

かつての賑わいを求めた挑戦

明智光秀が築いた福知山城と光秀が祀られる御霊神社。広小路商店街はこの2つのスポットを結んでいる城下町の中心地です。店舗は減少しましたが、今でも福知山市内で開かれるお城まつり(4月)、ドッコイセまつり(8月)など大きなイベントの中心会場の1つ。歴史上では「謀反人」というレッテルを貼られている光秀も、ここでは福知山発展の礎を築いた「良君」として古くから慕われ、光秀が主役のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(2020年)の放映で、地域住民は盛り上がりました。商店街関係者らは知恵を絞り、観光振興につながる次なる取り組みを考えています。


リニューアルが終わった広小路通りの東から西(御霊神社)方面を望む
 

古き良き伝統を残しリニューアル

老朽化したアーケードの撤去から始まった広小路のリニューアル事業は、2019年末、終了しました。約7年間で個人の建物も含め約40軒が城下町の風情に合った外観に姿を変え、空き店舗や空き家を取得・借り上げして計画的に出店を促進するテナントミックス事業も同時進行。飲食店やベーカリーなどがオープンしました。通り沿いには井戸端会議にも最適なベンチが設置。電柱は撤去され、空を遮る電線は地下に収納されました。

同商店街振興組合の前理事長、吉田博さんは「電柱が無くなり、空の広さに感動しました。ここは光秀公が築いた城下町で、福知山踊りの発祥の地。私たちが『光秀ロード』と呼ぶ福知山城から広小路、御霊神社をもっと多くの人に巡っていただきたい」と話しています。
実際に通りを歩くと、明智家の家紋である桔梗がデザインされた幟や福知山踊りの銅像などが並び、ここならではの趣を感じることができます。

明治30年頃の広小路通りの拡大写真を掲げる吉田さん。リニューアル工事を経て、この当時の雰囲気に近づいたそうです。

明智光秀とも係わりが深い福知山踊りの銅像
16の手振りで構成する踊りを表現した計16体の銅像が通りの両サイドに並んでいる

旧御霊神社の跡地に創建された榎神社。「光秀ゆかりの神社の1つとして、もっと注目してほしい」と2021年2月、管理する地元自治会が朱色の玉垣を手作りし、案内板を設置した


桔梗の透かし模様がデザインされたベンチが歩道16カ所に設置された
 

人やお店をつなぎ、人が行き交う商店街に

2021年春から、地元のママたちで作るコミュニティグループfurimama*(フリママ)が広小路の御霊公園側の一角にあるセレクトショップの2階、多目的レンタルスペースの管理を請け負っています。代表の西浜早織さんは3児の母。結婚を機に福知山に移り住んだ1人で、「自分の暮らすまちの賑わい作りに参加したい」とグループを立ち上げました。このお店は広小路の入口という目立つ場所でありながら、それまでの営業は週3日のみ。店の扉が開いていることで商店街の活気にもつながり、さらには観光客の道案内もできるのでは、と考えたそうです。西浜さんは「商店街を歩いてもらうために、気軽に集える場所を作りたかった。人と人、商店と商店、コミュニティーとコミュニティーをつないでいきたい」と意気込んでいます。レンタルスペースにはママ作家さんの委託販売コーナーを常設する他、商店街の空きスペースを利用したフリーマーケットの定期開催も予定しています。


「もっと人が歩く商店街にしたい」と話す西浜さん

整備などハード面での取り組みが終わった今、それを活用したソフト面と連携することで相乗効果が生まれます。まちづくりの一端を担い、若者や移住者も立ち上がりました。若手経営者が同振興組合理事メンバーに複数加わり、商店街独自の土産物を開発するなど新しい挑戦も始まっています。かつての賑わいを求め、文化・情報の発信地点として広小路は進化しようとしています。
 

新町・ワンダーマーケットから始まる夢

全長300mのアーケードのある新町商店街は隣接する広小路とともにかつて福知山の商業の中心地でした。レトロな雰囲気が残る新町で2016年10月に始まった「福知山ワンダーマーケット(毎月第4日曜開催)」(以下ワンダー)は関西圏の個性的な出店者が約50店集まり、賑わいを生み出しました。愛情を込めて作ったアクセサリーや雑貨、布製品、身体にやさしく味にもこだわった料理やスイーツ。普段はひっそりとした商店街に、この日は市内外から大勢の人たちが訪れ、食べ歩きや買い物を楽しんでいます。

このワンダーは、コロナ禍での休止を挟み2021年10月で丸5年を迎えます。有志からなる実行委員会で運営しており、ほぼ全員がボランティア。イベント開催日は商店街のメンバーや地元の高校生や大学生、地元出身の学生らが汗を流しています。まちづくりに関心のある方は、ここでボランティアに挑戦してみるのもいいですね。


ワンダーマーケットの様子

またワンダーのプロジェクトの1つとして2019年春、新町商店街内に誕生したのがキッチン付きレンタルスペース「アーキテンポ」。クラウドファンディングも活用し、30年以上空き家だった紳士服店を改装しました。将来的にお店を始めたい人たちの練習の場、地域の賑わい作りに貢献することなどを目的に運営しており、週替りの店舗が営業する他、イベント、1DAYマーケットも開催。月に1回のワンダーを経てアーキテンポで出店、そして独立。今ではそんなワンダー育ちの飲食店が市内に複数、誕生しています。

都市計画プランナーで、福知山ワンダーマーケット実行員会代表の庄田健助さんは「地元の人と一緒に楽しむ、挑戦するという形も取り入れながら継続していきたい。新町や広小路の空きスペースなどを利用して出店者が開業する流れを作り、新たな賑わいづくりにつなげていけたら」そう抱負を語っています。


買い物客でにぎわうワンダーマーケット(右「愛友堂」の看板の場所がアーキテンポ)


福知山ワンダーマーケット実行員会代表の庄田さん。広小路商店街振興組合理事も務めている。

出店要項やワンダーの再開、ボランティアの募集などについては公式サイトをご確認ください。https://wonderfukuchiyama.net/
 

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