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京介食推進協議会(京都企業紹介)

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摂食嚥下障害のある方に食の楽しさを提供する京都発の介護食ブランド「京介食」

(掲載日:令和3年3月5日、聞き手・文:ものづくり振興課 星)

京介食推進協議会ロゴ 

京介食推進協議会(外部リンク)の荒金会長にお話をおうかがいしました。

京都の医療・介護職と食に関わる伝統産業が連携して立ち上げた「京介食」ブランド

-そもそも「京介食」とは何ですか?

荒金) 高齢や病気で食事の飲み込み(摂食嚥下)が困難な方にも食べること、食文化を楽しんでいただきたいという思いを込めて、我々、京都の医療・介護に携わる専門職と、京料理や和菓子、漆器など京の食に関わる伝統産業の方々が連携し、立ち上げたブランドです。「京介食」を通して、摂食嚥下障害のある方も含め、皆で食事を楽しむことのできる「食のバリアフリー化」を目指しています。

-荒金先生はお医者様ですよね。

荒金) 病院の外科医です。

-そんな外科医の先生が、なぜ「京介食」に取り組もうと思われたのですか?

荒金) 摂食嚥下障害の方の介護食に違和感をもっていました。病院で出される介護食は、飲み込みやすい物性を持ち、必要な栄養が含まれていて、安全性を重視して作られています。
でも、見た目は大きなゼリーのようで、おいしそうなものではない。食事は、味や見た目、季節感などを楽しみながら、おいしく食べたいですよね。

-そうですね。自分が高齢になって介護食を食べることになったとき、おいしい食事が食べたいです。
ところで、「京介食」の中で、初めに手掛けたのは何ですか?

荒金) 初めに手掛けたのは京料理です。NPO法人日本料理アカデミーの協力のもと、月に1度、病院の担当者と料理人が行事食を試作して持ち寄り、味や見た目、食感などを検討しながら、1年かけて作り上げました。

-おいしそうな懐石料理ですね!とても介護食には見えません。

荒金) 在宅療養者の方を対象に食事会をしたところ、「食べるのがつらかったが、初めて楽しいと思えた」と涙を流して感謝されました。
これはぜひとも商品にしなければ、と強く思いましたね。

京焼・清水焼、京漆器による介護食の松花堂弁当(京料理せんしょう提供)

手の不自由な方が使いやすく、美しい介護食器

-介護食器も開発されていますね。

荒金) 摂食嚥下障害の方は、握力が低下するなど手が自由に使えないことも多く、通常の食器では、食べ物をすくい上げるときにお皿から飛び出てしまうという問題がありました。また、病院食の食器は、子どもが使っている食器のようなデザインでしたので、清水焼団地協同組合や漆器メーカー、京都市産業技術研究所の産業デザイナーの協力のもと、伝統工芸の美しい介護食器を開発することにしました。
例えば、四角形のお皿だと、端の方はスプーンですくえないので八角形にしていますし、どの器にも「かえし」がついていて、スプーンですくいやすい形状になっています。漆塗りのスプーンは、重心を綿密に計算し、どんな握り方でも持ちやすく、軽く感じる形状と重量にしています。先を平たくして、最後のひとくちまですくいやすいのも特徴。実際に現場で試作品を使ってもらい、その様子を撮影して開発担当の方にフィードバックし、試作を繰り返してできあがりました。

介護食器(スプーン) 介護食器(制作の様子)

摂食嚥下障害のある方もない方も、皆で楽しめる食品

-このほか、開発された商品を教えてください。

荒金) 和菓子を開発しました。例えば、餅は口の中でべたつくので、摂食嚥下障害の方は食べられないのですが、和菓子の職人さんに何度も試作していただき、餅の風味はそのままに、べたつかない、なめらかなゼリー状に仕上げています。
実は、豆腐のように口の中でバラバラに崩れてしまう食品も気管に入りやすく、飲み込みにくいんです。

-豆腐も!意外ですね。

荒金) 豆腐は、口に入れると溶けて消える食感に仕上げました。ムースをイメージしていただくとわかりやすいですね。開発された豆腐メーカーさんは、「新食感で、デザートにも合いそう」と仰っていました。
とろみをつけた日本酒も開発しました。お酒はとろみをつけるとアルコールを濃く感じ、むせてしまうので、アルコール度数を少し下げ、とろみを調整して、摂食嚥下障害のある方もない方も楽しめるようにしました。
どの商品も、開発に1年以上かかっています。求める食感、クオリティになるまで、何度も繰り返し試作していただきました。

京介食(和菓子) 京介食(豆腐) 京介食(日本酒)

-摂食嚥下障害の方が食を楽しむには、食感が大切なのですね。食感はどのように評価されるのですか?

荒金) 京都光華女子大学の協力のもと、食品の物性測定を行い数値化しており、この数値なら嚥下食レベル2、この数値ならレベル3というように客観的に評価することができます。また、医師や栄養士等の専門家による感性的な評価も併せて行っています。

-今後の展開についてお聞かせください。

荒金) 「京介食」ブランドの認証基準を定め、京都の企業の方々が参画しやすいようなプラットフォームをつくりたいと思っています。「京介食」の取組をもっと広めていきたいですね。

-今後の展開が楽しみです!


<京介食推進協議会 協力企業・団体>

遊部工芸株式会社、株式会社伊藤久右衛門、株式会社北川本家、京とうふ藤野株式会社、京都光華女子大学、京都市産業技術研究所、京都府、京都府菓子工業組合、京都府生菓子協同組合、清水焼団地協同組合、NPO法人日本料理アカデミー、株式会社福寿園、株式会社Fujitaka、美濃与食品株式会社

展示会出展中

(令和2年11月11日、ものづくり振興課)

ブースパネル
京都府・京都産業21「助け合いの輪」補助金を活用して。

 

商品販売会

(令和2年8月9日、ものづくり振興課 足利)

当日の様子 チラシ
(8月9日、マツヤスーパー山科三条店にて「誤えん」対策商品販売会)

京介食推進協議会が実施されました、1日限定の商品販売会の様子です。お昼前におうかがいしたら、もう売り切れ!!(至急補充の準備をされている様子です。)
生産量も十分整ってきましたし、今回の販売会の反響を踏まえ、今後、本格的に大手小売店等での展開を進めたいです。府内小売店の皆様、ご協力よろしくお願い申し上げます。

メンバー企業

​株式会社北川本家京とうふ藤野遊部工芸株式会社美濃与食品株式会社清水焼団地協同組合株式会社Fujitaka

お問い合わせ

商工労働観光部ものづくり振興課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町

ファックス:075-414-4842

monozukuri@pref.kyoto.lg.jp