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トップページ府民だよりトップ2025年8月号特集2 考えてみよう、SNSと人権 その発信、ほんとに大丈夫?

特集2考えてみよう、SNSと人権
その発信、ほんとに大丈夫?

8月は人権強調月間です

専門家がアドバイス

情報流通プラットフォーム対処法
ガイドライン等
検討協議会 顧問
桑子 博行氏

近年問題となっている、SNS※をはじめとしたインターネット上の人権侵害は、匿名性の高さや情報発信の容易さなどから、誰もが加害者にも被害者にもなり得る状況になっています。
自分の人権と同じように他人の人権も尊重し、ルールやモラルを意識した正しい利用を心掛けましょう。

※SNSとは、Social Networking Serviceの略で、インターネット上で人々が互いにつながり、情報を共有するためのサービスです

あなたの周りでこんな出来事はありませんか?

クラスメートとのSNSで軽い気持ちで友人Aさんの悪口を投稿しただけなのに… 軽い気持ちでの発信でも相手は深く傷つき取り返しのつかない結果にも…

加害者にも被害者にもならないために
ネット利用のマナーを守ろう

昨年2024年の通常国会において、「プロバイダ責任制限法」を「情報流通プラットフォーム対処法」へと改正する法律案が可決・公布されました。インターネット上における誹謗(ひぼう)中傷などの相談件数が高止まりする状況(インターネット上の人権侵害情報に関する人権侵犯事件(新規開始)の件数グラフ参照)を踏まえて、大規模プラットフォーム事業者に対する新たな規制が盛り込まれ、改正法は本年4月1日に施行されました。

具体的には、Google、Meta、X、TikTok、LINEヤフーなどの大規模プラットフォーム事業者に対して、削除申し出窓口・手続き整備・公表など「対応の迅速化」や、削除基準の策定・公表など「運用状況の透明化」が義務付けられました。

法規制が強化されたとしても、ネットの特性を踏まえた利用者本人の意識が最も重要な点は少しも変わりません。人権が尊重された社会を実現するためにもネットの利用におけるマナーを守りましょう。

インターネット上の人権侵害情報に関する
人権侵犯事件(新規開始)の件数グラフ

[出典]法務省人権擁護局作成資料(令和6年における「人権侵犯事件」の状況について(概要))より

「情報流通プラットフォーム対処法」についてはインターネット上の違法・有害情報に対する対応のページから

夏休み中の皆さんへSNS上でこんな発信を
していませんか?

ネットいじめ

友人をイジる流れになり、その友人をグループから外す

「もし自分がされたらどんな気持ちか」を想像して「嫌だ」と思うことはすべきではありません。

有名人に対する誹謗中傷

有名人の悪口が盛り上がっていたので便乗して書き込んで拡散

有名人も私たちと同様、人権があり、同じように傷つきます。また、名誉き損は犯罪です。

プライバシーの侵害

人気者になった友達を自慢したくて卒業アルバムの写真を無断でアップ

個人の秘密や肖像を無断で公表することは不法行為に該当し、損害賠償の対象にも。

児童ポルノ被害

推し活仲間に裸の写真と引き換えにライブチケットを譲ると言われ自撮りして送る

リベンジポルノ

振られた腹いせに元交際相手の性的な写真をアップ

リベンジポルノも児童ポルノも犯罪であり、違反者は処罰されますが、拡散された写真などは完全には消すことができません。撮らない・撮らせないことが大切です。

個人情報の発信

学校帰りに自宅付近のカフェで制服姿で撮った写真を投稿

住所や学校を特定できる情報を発信すると犯罪や嫌がらせなど思わぬ被害を招くかも。

ヘイトスピーチ

外国籍の人に対して傷つける内容を書き込み

ヘイトスピーチは、「不当な差別的言動」に該当し、損害賠償の対象にも。

特定地域を同和地区と指摘

○○は同和地区(被差別部落)だと書き込み

こうした行為は人権侵害のおそれが高く、違法性のあるものです。

フェイクニュースの拡散

事件の犯人を特定したとのうわさが流れてきて自分も拡散

真偽の不確かな情報を発信したり再投稿※した場合、損害賠償請求される可能性も。

※再投稿:共感したり気に入ったりした情報をそのまま投稿して他者に広める行為。SNSサービスにより「リグラム」、「リポスト」、「シェア」など名称が異なります

[出典]冊子「考えよう!インターネットと人権」公益財団法人 人権教育啓発推進センターを基に京都府で編集

その「いいね」や再投稿、ほんとに大丈夫?

POINT

インターネット上には不確かな情報や偽ニュースがあふれていて、災害や感染症の拡大など人々が不安になったときに広まる傾向にあります。

話題性が高く衝動的な情報が流れてきても、安易に信用せず、それが事実かどうかを確かめることが重要です。

保護者の皆さんへインターネット上の人権侵害から
子どもたちを守るために備えましょう

子どものスマートフォンにはフィルタリングを設定

「フィルタリング」とは、子どもが安全にインターネットを使い、保護者が安心して見守るための機能のこと。スマホを購入する際には、お店の人に相談し、年齢や判断力に応じた適切なフィルタリングサービスを利用しましょう。

携帯電話会社が提供しているフィルタリングサービスのイメージ

学齢に合わせた制限レベルが自動で設定できる
利用状況に合わせて保護者がカスタマイズ設定できる
使えない時間などを設定でき使い過ぎを防ぐ

スマートフォンを利用する際のルールやマナーを話し合おう

インターネットを安心して利用するために、人権意識やモラルについて普段から保護者や友達と話し合い、トラブルに巻き込まれることのないよう注意し合いましょう。

ルールの一例

  • 1日の利用時間は何時間まで、何時以降は使わない
  • インターネットで知り合った人と直接会わない
  • 名前、住所、電話番号、学校名などの個人情報は書き込まない

書き込みや写真、動画などの削除依頼ができます

削除依頼の流れ

  • 該当する投稿のURLやアドレスの記録
  • 「通報」「報告」「お問い合わせ」などSNS事業者に削除依頼ができるページやメニューを探す
  • フォームに従って必要な選択・入力を行い、漏れがないか内容を確認し、送信する
  • 削除依頼だけでは解決しない場合、匿名の発信者を特定して損害賠償請求などを行うことも可能
「自分では削除依頼できない」「事業者が応じない」などは法務局に相談

法務局は被害者からの被害申告を受けて調査を行い、名誉き損やプライバシー侵害などの違法な権利侵害が認められる場合などに削除要請を行います。

京都地方法務局の窓口

以下の局で、人権相談窓口を設けています。

  • 本局(上京区)
  • 宇治支局
  • 園部支局
  • 宮津支局
  • 京丹後支局
  • 舞鶴支局
  • 福知山支局

詳細は、京都地方法務局 管内法務局一覧

削除依頼する場合の注意事項

誹謗中傷の証拠を保存

書き込みや動画などが掲載されている掲示板などのURLやアドレスを控え、該当する画面や動画は、スクリーンショットやカメラで撮影して保存しておきましょう。

削除依頼がリスクになることも

掲示板の中には削除依頼をすることで、結果的に被害が拡大してしまう場合もあります。一人で判断せずに、保護者や法務局の相談窓口に相談しましょう。

[出典]冊子「考えよう!インターネットと人権」公益財団法人 人権教育啓発推進センターおよび政府広報オンラインの情報を基に京都府で編集

インターネット上の書き込みなどでお困りの方へお悩みに応じた相談窓口があります

  • 対面

  • 電話

  • メール

  • チャット

  • SNS

上記マーク以外は各機関のWebフォームから相談

インターネット上の誹謗中傷やプライバシー侵害などのトラブルに遭った

悩みや不安について話をしたい

心のSOS
まもろうよこころ(厚生労働省)

生きるのがつらいほどの悩みや不安を抱えている方に対して、気軽に相談できる窓口を紹介

  • 電話
  • メール
  • チャット
  • SNS

解決策について相談したい

書き込んだ相手に損害賠償を求めたい

弁護士または、法テラス
法的トラブル解決のための総合案内所。

TEL:0570-078374

  • 解決に役立つ法制度や相談窓口などの情報を提供
  • 経済的に余裕のない方を対象に無料法律相談や弁護士費用などの立替制度あり(要件確認あり)
  • 対面
  • 電話

解決策について相談したい

身の危険を感じている/脅迫されている・犯人の捜査、処罰を求めたい

通報・相談・情報提供
サイバー犯罪に関する相談窓口

  • 緊急性を要するものは110番通報を
  • 被害届を行う場合は最寄りの警察署へ
  • サイバー事案の通報や相談、情報提供をWebで受け付け

解決策について相談したい

どうしたらいいか分からない

ネット上の書き込み・画像を削除したい

ネットトラブルの専門家に相談したい

迅速な助言
違法・有害情報相談センター(総務省)

  • インターネットに関する技術や制度などの専門知識や経験を有する相談員が対応
  • 削除依頼の方法などを助言

解決策について相談したい

ネット上の書き込み・画像を削除したい

人権問題の専門機関に相談したい

削除要請・助言
みんなの人権110番(法務省)

TEL:0570-003-110

(平日8時30分~17時15分)

  • 専門的見地から違法性を判断して削除要請に対応
  • 最寄りの法務局での面接相談も実施
  • 対面
  • 電話
  • メール

解決策について相談したい

ネット上の書き込み・画像を削除したい

プロバイダなどに削除を促してほしい(民間機関)

プロバイダへの連絡
誹謗中傷ホットライン

一般社団法人 セーファーインターネット協会

  • 誹謗中傷に該当する情報を受け付け
  • あなたに代わって投稿の削除を依頼
  • インターネット企業有志によって運営

解決策について相談したい

ネット上の書き込み・画像を削除したい

違法薬物の販売情報、違法なわいせつ画像、児童ポルノ、爆発物・銃砲などの製造、殺人や強盗などの犯罪行為の請負・仲介・誘引、自殺の誘引・勧誘などを通報したい

有害情報も通報したい(民間機関)

迅速な削除の要請
セーフライン

一般社団法人 セーファーインターネット協会

  • 国内外のサイトへの削除の要請や、警察などへの通報を実施
  • リベンジポルノ被害、いじめの動画の通報も受け付け

インターネット上の違法・有害情報を見つけた

違法薬物の販売情報、違法なわいせつ画像、児童ポルノ、爆発物・銃砲などの製造、殺人や強盗などの犯罪行為の請負・仲介・誘引、自殺の誘引・勧誘などを通報したい

サイトへの削除依頼
インターネット・ホットラインセンター(警察庁)

  • 違法情報、重要犯罪密接関連情報、自殺誘引などの情報の通報を受け付け
  • ガイドラインに基づいて該当性を判断し、警察への情報提供とサイトへの削除依頼を実施

法的な解決を含めて相談

人権問題法律相談~京都府人権リーガルレスキュー隊~

TEL:075-741-6321

(第1・3火曜日 14時~16時)

  • 京都弁護士会と連携し、人権に関わる差別などの問題について弁護士が助言します
  • 府庁、各広域振興局総合庁舎などで面接相談も実施しています(各月1回)
  • 対面
  • 電話

※上記、窓口について:総務省ホームページ「インターネットトラブル事例集」を基に京都府にて編集

※上記機関以外に、一般的な情報セキュリティ(主にウイルスや不正アクセス)に関する技術的な相談に対してアドバイスを提供する窓口としてIPA「情報セキュリティ安心相談窓口」があります。 

※上記のほか、学校や地方公共団体にある相談窓口も活用してください

[お問い合わせ]
人権啓発推進室
TEL:075-414-4271 FAX:075-414-4268

お問い合わせ

知事直轄組織広報課

京都市上京区下立売通新町西入薮ノ内町
電話番号:075-414-4074
ファックス:075-414-4075
[email protected]

おことわり

掲載されている連絡先等は掲載時点のものです。
組織改正等により変更されている場合がありますので御了承ください。
ご不明な点がございましたら、広報課までお問い合わせください。

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