総合資料館収蔵品展

幕末京都の事件と記録

前のページに戻る
幕末の京都といえば、変革期の政治の舞台として様々な事件が起こり、今も多くの人々の興味を惹きつけています。しかし、当時の人々は、次から次へと起こる事件を「他人事」として済ませることはできなかったでしょう。先行き不安な世の中、今後の情勢を判断する材料としていろいろな方法で事件等の情報を入手し、風説書(世間の噂等を書き留めたもの)や日記等に記録していたようです。
今回は、幕末時情報誌としての「風説書(ふうせつがき)」を紹介すると共に、そういった記録の中に残る「新撰組」の記事を軸にして、当時の事件と世相を追いました。
サムネイル画像または資料名をクリックすると、拡大画像をご覧いただけます。
T 幕末時事情報誌 風説書
幕末期には情報に対する人々の欲求が高まり、聞書(ききがき)・見聞録(けんぶんろく)・風説書(ふうせつがき)・風聞書(ふうぶんがき)・秘録(ひろく)もしくは探索書(たんさくしょ)等と呼ばれる時事情報をまとめた記録が多く見られるようになります。当館収蔵資料の中にも、その類の記録を散見することができます。
その作成者は知識人といった特定の階層等に限ったものではなく、公家・武士・町人・農民等と幅広いものでした。その形も、世間の噂や風評を順番に記していった冊子体のものや、事件現場や社寺の境内等に掲げられた落書を写し取った一紙もの等、色々なものがありました。
新聞・雑誌が流通する以前のニュースメディアとしては、まず瓦版(かわらばん)を連想しますが、瓦版等の印刷物は幕府等からの規制・制約も多く、当時の時事情報は張り紙・筆写文書・写本等の手書きの媒体を介して広まっていました。ただ、その中には誤報や流言、デマ等も含まれており、当時の人々も様々な情報を集め比較検討しながら、真実を知ろうとしたようです。
人のうわさ 人のうわさ 京都騒動 下 風説書、文久三亥年風説書 二 京都騒動 下 風説書
文久三亥年風説書 二
実説風評見聞雑記写 実説風評見聞雑記写 ペルリ黒船浦賀来航図 ペルリ黒船浦賀来航図
幕末風聞書留 幕末風聞書留 人のうわさ幕末風聞書留 色々な風説書
 大阪城に怪獣が現れた!?
U 記録の中の ”新選組”
風説書も日記も、多くは聞き書きで断片的な情報であり誤情報もありますが、反面、そこに記される記事の書き様により人々の事件への関心の持ち方等を知ることもできます。
ここでは、風説書や日記等の記録に残る新選組の記事を軸に幕末の事件を追いながら、新選組と同時代を生きた人々が彼らとどのような接点を持ったかを探っていきたいと思います。
風説書 風説書 役中日記 役中日記
御触書写 御触書写 町代日記 町代日記
若杉家日記 若杉家日記 幕末風聞書留 人のうわさ
幕末風聞書留

人のうわさ

改正内裏細見之図 改正内裏細見之図
雑記 雑記 風説書 風説書
御築地内外擾乱人之次第 御築地内外擾乱人之次第 元治元年大火の焼失ヶ所瓦版 元治元年大火の焼失ヶ所瓦版
御仁恵御触書写 御仁恵御触書写 幕末風聞書留 幕末風聞書留
在京勤中公事日誌 在京勤中公事日誌 人のうわさ 人のうわさ
・・その他の展示 集書 稲葉神社所蔵文書(寄託資料)
連城漫筆 日本史籍協会出版
維新風聞雑事 鴨脚家文書
洛中大火夢物語 桧垣家文書(寄託資料)
ページの先頭へ
◆「幕末京都の事件と記録」の展示に関する記事を、総合資料館だよりNo.141に掲載しています。

総合資料館収蔵品展のトップページへ戻る | 総合資料館のトップページへ戻る


京都府立総合資料館
〒606−0823 京都市左京区下鴨半木町1−4
TEL 075(723)4831 FAX 075(791)9466