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更新日:2024年4月25日

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本物の農家をしたい!という思いから移住、若林和志さん/ベリーファーム宇治

移住したきっかけを教えてください。 

 岡山県の高校を卒業した後、兵庫県のスーパーに就職して野菜の販売を担当していました。 

 そのうち、会社の研修で和歌山県の桃農家を見学する機会がありました。お伺いしてみると、現場で働く農家さんには高齢の方が多く、しんどそうに作業されている姿が目に焼き付きました。

 

 その出来事があってから、日本の農業の将来に不安を抱くようになり、京都市で当時、最先端の技術を持つ植物工場へと転職して、養液栽培の技術を学んでおりましたが、そのうち本物の農業をやりたい!という想いが強くなってきました。

 

 京都府の南部エリアで考えていたので、京都府や南部地域の自治体担当職員をつかまえては「借りられる土地があれば教えてほしい」と聞きまくっていましたが、「これだ!」という物件が見つからない状況は2年間続きました。

 

 そのうち、農業資材屋には農家の情報が集まっていることがわかり、話を聞きに行くと、宇治市の槙島地域で代々伏見とうがらしを栽培している農家さんが後継者を探されていることを聞きつけ、早速お伺いしました。

 ストレートに「農地を貸していただけないか!?」とお願いしたところ、すぐさまに快諾いただきました。都会からも程よい近さで、周囲を見渡しても住みやすそうな土地だな・・・と感じましたね。

現在の生活について教えてください。(イチゴ栽培を選んだきっかけは?)

 イチゴには「華」があることですね。前職で働いていたスーパーでも、イチゴは「売り場の華」という存在でしたから・・・その上、「イチゴを食べるのが嫌い」という人にはお目にかかったことがありませんので・・・

実際、イチゴの栽培を始めた1年目は順調に生育してくれましたが、それは「ビギナーズラック」でした。

 

 2年目は、ハダニの被害に遭うわ、病気にかかるわ・・・でうまく栽培することができませんでした。農薬を使わず、葉ダニの天敵“ダニ”を使う方法を伺い、3年前からようやく安定するようになりましたが・・・

 

 イチゴの苗づくりは3月から9月にかけて行います。古い葉っぱを手でちぎり取り、栄養が行き渡るように工夫して・・・と細かい作業を行って苗を育てていきます。

 

 イチゴ狩りの収穫期間は12月~6月の半年間ですが、その中でも4~5月がピークになります。しんどいのは真夏ですね。室内温度が40度を超える中、ビニールハウスで仕事をしているとフラフラになりますね。それでも、朝日が昇り始める頃に仕事場に行って、夕方、日が沈めば終了!という健康的な生活を毎日送っています。

 

 また、少し前に農園から200mほど離れた土地で直売所を開き、イチゴの販売を始めるようになりました。販売用のイチゴを確保するためには、イチゴ狩りを行わないイチゴ農園が必要で、土地を探していたところ、現在の場所が見つかりました。身近な場所でイチゴ狩りができることもあって、家族連れや団体客に人気があります。

 最近は宇治市内に観光で訪れる外国人観光客がよく来られています。口コミでも拡がっているんですかね。アジアの中でも特に香港・台湾・タイなどは、日本のイチゴがブランド化しているので、本当に人気ですね。皆さん、美味しそうに食べていらっしゃいますよ。

 観光農園「ベリーファーム」

行政等の支援で役立ったことをお聞かせください。

 新しい農園を作る際、宇治市からの補助金を使わせていただきました。イニシャルコストを抑えることができて助かりました。

 

 商工会議所(宇治市)にも入会しています。個人事業主という立場でありながら、様々な経営者の方を紹介していただき、つながりができたのは本当にありがたかったですね。

 

移住して感じた、移住前の想像と違ったところ(ギャップ)をお聞かせください。

 宇治市は人口も多く、「京都第二の都市」として都会的なイメージを持っていましたが、住宅街を少し抜けると広大な農地が拡がっていますし、宇治茶の産地でもあるから、様々な場所で茶畑を見かけます。身近な場所で農業の存在を感じられることに改めて驚かされています。

地域の魅力について、お聞かせください。

 適度に田舎でありながら、それでいて適度に都会、というところですかね。子育て世代に優しいのもありがたいですね、宇治市では中学まで200円で医療が受けられるので。

 

 話は変わりますが、仲間たちと「パトラン京都山城グループ」(パトロールとランを組みあわせた造語)を立上げて、私はリーダーを務めています。年齢も20~60歳台と様々で、男女を問わず20人程が参加しています。地域を見回ることで「犯罪防止」ができ、ランニングで「健康維持」して、メンバーが集まることで「人とのつながり」ができる「一石三鳥」の取組だと思いませんか!月に2~3回集まっては、チーム単位で宇治市内を周回しています。

 

 走りながら声掛けや挨拶をすることで、犯罪の抑止につながればいいなと思います。

 

お問い合わせ

山城広域振興局地域連携・振興部 企画・連携推進課

宇治市宇治若森7の6

ファックス:0774-22-8865

y-c-kikaku@pref.kyoto.lg.jp

山城広域振興局は、京都府南部の15市町村にわたる山城地域において、
市町村等の地元団体や府民の皆様と連携し、
広域的な視点から地域振興に取り組む京都府の地方機関です。