やましろで暮らす-トップページ > 移住して里山保育やまぼうしを起業し、保育活動に取り組む若林武さん・純さん【インタビュー記事】

更新日:2025年4月17日

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(写真左:武さん・右:純さん)

移住して里山保育やまぼうしを起業し、保育活動に取り組む若林武さん・純さん(宇治田原町)

移住したきっかけを教えてください。

結婚してしばらくは宇治で暮らしていましたが、田舎の庭付き一戸建てに住みたいという思いがずっとありました。

そんな時に、夫が仕事の関係で宇治田原町に行く機会があり、こんな身近にこんな自然豊かな所があるのだと初めて知りました。そこから宇治田原町が気になり始めました。

さらに偶然にも夫と同じ職場に宇治田原町在住の方がおられて、その方を通じていくつかの家を紹介してもらうことができました。そのなかのひとつが、今住んでいるこの家です。見学に来た時に、夫がこの家の通り土間に一目惚れして、ここに決めました。

 

現在のお仕事について教えてください。

「里山保育やまぼうし」という名前の森のようちえんをしています。

基本的に一日五時間、子どもたちは野外で、自分たちのしたいことを目一杯楽しんでいます。一日自由と聞くと最高のように思われるかもしれませんが、逆を返せば、大人がなにかを提供してくれるわけではないので、子どもたちは自分たちで遊びを見つけなければいけません。

さらに喧嘩や揉め事が起こった場合も、大人はなるべく介入しないようにしています。それは子どもたちにとって喧嘩などは大事なコミュニケーションのひとつだと捉えているからです。とことん喧嘩をするなかで、子どもたちは人との距離のとり方や、どうしたら喧嘩をしないで済むのか、喧嘩した時の仲直りの仕方などを、まさに体当たりで知っていきます。その大切な時間を奪うわけにはいきません。

今はご縁があって、町内の「くつわ池自然公園」というキャンプ場で冬の間は焚き火を楽しませてもらったり、管理人の方が整備してくださっている森で遊ばせてもらっています。

 

現在の生活について教えてください。

初め引っ越してきた時は、いわゆる自給自足に憧れがあって、家庭菜園などをやってみたんです。

しかし、園の運営に手がいっぱいで、家庭菜園にまで手が回りませんでした。それで、しばらくはそういうことからも遠ざかっていたのですが、最近になって、ありがたいことに少し余裕が出てきて、今年は初めて夫が醤油を仕込んでいました。

他にも味噌、自家製酵母パン、ココナッツオイルでバターや生チョコレート。着物をリメイクして野良着つくり。そして狩猟。

以上すべて、夫がやっています。食べるのが好きなようで、楽しそうにしています。最近はグリーンウッドワークにも興味があるそうで、器なども作りたいと言っていました。

 

移住に際して行政支援の活用はされましたか?

そもそも行政の移住施策があるなんて当時は知りませんでした。だから移住施策の有無は関係なく、初めて宇治田原町に来た時に山に囲まれた景色を見て感動したのが決め手だったのかもしれません。
でも田舎すぎるのは生活に困ってしまうので、国道307号線沿いにスーパーがあるのを知って、私たちにはちょうどいい町だなと思いました。

 移住して感じた、移住前の想像と違ったところ(ギャップ)をお聞かせください。

引っ越して来てすぐの頃は、それまで住んでいたアパートよりも格段に家が大きくなり家事導線が長くなって、慣れるのに時間がかかりました。

柿やゆず、野菜などをいただく機会も多く、旬のものをいただく喜びを知りました。干し柿やジャムをつくったり、稲わらでしめ縄をつくったり、薪を割ったりと田舎暮らしはなかなか忙しいものです。スローライフと言いますが、全然ゆっくりなどしていられません。ゆっくりしていたら旬を逃してしまいますから。

 

これから移住を考える方へ、先輩移住者としてアドバイスをお願いします。

今後は、もっともっと宇治田原町に貢献がしたいと思っています。

移住したばかりの頃は、町の方々に迷惑をかけたこともたくさんありました。そして、それを助けてくれたのも町の方々でした。だから宇治田原町が盛り上がるためのお手伝いはいくらでもしたいなと思っています。
園をやっている中で、町外の方が移住してきたり、宇治田原町のファンになって休みの日まで遊びに来てくれたりしています。

やまぼうしを続けていくことが地域貢献にも繋がると思うので、これからも細く長くやまぼうしを続けていけたらなと思っています。

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