[心の健康について]
〈パニック障害〉 パニック障害の治療
パニック障害では薬の治療が中心になります。広場恐怖や回避行動が強い場合は、行動療法などを組み合わせて行うと有効的です。
薬物療法
パニック発作を抑え、予期不安の症状を改善する働きがあります。個人差はありますが、3〜4週間の服用で効き目があらわれ始めます。薬の内容はおもに抗うつ薬が使われます。
行動療法
行動範囲を狭め、ついには外出できなくなってしまう広場恐怖。少しずつもとの生活に戻して行くには、勇気をもって、一歩を踏み出さなければなりません。行動療法はそのための治療です。
誤った思いこみを修正する
多くのパニック障害の人は、広場恐怖に苦しんでいます。その恐怖は、誤った思いこみでできあがったものにすぎません。
行動療法とは、恐怖の対象へ少しずつ近づいていって、誤った思いこみであることを認識させ、恐怖を克服していきます。
恐怖の対象へ少しずつ近づいていく
まず「一人で電車に乗れるようになりたい」など具体的な目標を設定することからスタートします。次に、その目標をいくつかの小さな段階に分けて、一番できそうなことから挑戦していきます。その場所に慣れたら、次の段階に進んでいきます。大切なことは、一つ一つの段階で、「ここに来てもなにも起こらないのだ」ということをしっかり確認することです。
電車に乗れない人の場合
- 駅の改札口まで行く
- プラットホームに立つ
- 誰かに付き添ってもらって一駅だけ乗る
- 一人で一駅だけ乗る
- 各駅停車で二駅以上乗る
- 急行電車で一駅だけ乗る
- 急行電車で二駅以上乗る
無理をせず、段階的に進めていくことが大切です。