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更新日:2022年3月16日

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綾部の古民家料理店「お味噌庵 織りや」で室町時代を体感!

※この記事の内容は2021年10月17日時点のものです。

「海の京都」「森の京都」の両方に属し、豊かな自然に包まれた京都府綾部市。その山から由良川へとそそぐ犀川のほとりに今夏、「室町時代」をコンセプトに、心と体に優しい味噌料理を食べられるお店ができたと聞き、早速お伺いしてきました!

 

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茅葺の土塀門をくぐって室町時代へ


建物の前にある大きな栗の木が目印

JR綾部駅から車で走ること10分。ちらほらと山里らしき風景が見えだした頃に突如現れた立派な土塀と大きな古民家!こちらが、室町時代をコンセプトとした味噌料理店「お味噌庵 織りや」です。


門をくぐって室町時代へ

建物の裏にある駐車場に車を停め、土塀つたいに茅葺の門へ。外から見ているだけでも、とても趣があり、中がどのようになっているのか気になってワクワクしてきました。
この門が外の世界との結界のような役割を担っていて、門をくぐると一気に日本史の世界へ引き込んでくれます。

玄関を入ると土間があり奥にはおくどさん(※かまど)が。声をかけると、奥からにこやかなマダムが出てこられ、「お好きな席に座ってくださいね」とおっしゃってくださったので靴を脱いで部屋へ上がりました。

部屋へ上がってみてびっくり!ほの暗い部屋の中には、土壁に障子戸、欄間、和紙の照明がほのかに灯る、和の趣あふれる素敵な空間でした。黒光りした床をよく見ると藤や椿の美しい絵がうっすらと浮かびあがり、とにかくどこを切り取っても絵になります。

こちらのお料理は、味噌焼きおむすび2種と出汁茶、香物、甘味が付く軽食「むしやしない」もありますが、本日は予約をしておいた「朴葉味噌膳(ほうばみそぜん)」をいただきます。お料理ができあがるまで、少しマダムにお話を伺うことにしました。

 

「織りや」を営むマダムの正体は

実は、この「織りや」を営んでいるのは亀岡市にある「ドゥリムトン村」を造ったマリーさんこと、春山眞由美さんなのです。

亀岡にあるイギリスこと「ドゥリムトン村」についてはこちらをチェックください▼
https://www.kyotoside.jp/entry/20170819

空間作りや、さり気ない物の置き方がセンスたっぷりで、どこを切り取っても絵になると感じたのは、それゆえだったのかと納得させられました。


マリーさんのお父さまが営んでいた織屋をオマージュした部屋

ところで、ドゥリムトン村といえば古き良きイギリスの田舎の風情を表現した空間。それなのになぜ今度は日本の、そして室町時代をテーマにしたお店を作られたのでしょうか……。

マリーさんの実家は京都市の「西陣」エリア。西陣織でも知られるきもの作りが盛んなエリアです。お父さまは西陣織の職人で、子供の頃から手機(てばた※)の音を聞いて育ちました。

「京都にある“古き良き物”が私のスピリットにあるんですね。イギリスに対しても同じで“古き良き物”に魅かれるのです。でも、どこか心の中でずっと日本の古き良きものをテーマに何かやりたいと思っていたんです」とマリーさん。

※手機:手足を使って人力で操作する織機(しょっき)。

とはいえ京都市内で町家を使って何か始めるのは“ちょっと違う”と感じたマリーさん。
何が良いかと思案していた時、改めて生まれ育った「西陣」について紐解いてみることにしました。西陣は応仁の乱の時、西軍の本陣があったのが地名の由来。そして応仁の乱があったのは室町時代であり、乱の後、戦火を逃れていた職人たちが集まり織物業を再開したのが西陣織なのです。

そこで室町時代について調べてみると、桃太郎、浦嶋太郎、金太郎など昔話に登場する日本の風景、日本人が思い起こす昔の風景は全て室町時代だということに気がつきました。
つまり「日本人にとって“日本の昔”に思いを馳せた時、絵として浮かんでくる風景が室町時代なんです」。それで一気に全てが繋がりました。

60歳になったのを機に、ドゥリムトン村の運営やヨーロピアンな建物のデザイン設計を営む会社の社長を引いて会長となり、2021年8月、仕事で訪れたことがあり地の利のある綾部市の古民家で、室町時代をコンセプトとした「織りや」をスタートさせたのでした。

 

五臓六腑に染み渡る、心と体に優しい味噌料理


朴葉味噌膳3300円(前日までに要予約)

お話を伺っている間に野菜が蒸し上がり、お膳が到着しました。
塗の折敷(おしき)の上に載っているのは、自家製味噌の朴葉焼き、地元の野菜を使った蒸し野菜、マリーさんが何度も利き米をして選んだ綾部産コシヒカリ、湯葉豆腐のすまし。一つ一つ吟味した食材を使い、丁寧に時間をかけて料理したご馳走ばかりです。

炭火で焼く朴葉味噌には刻んだ鶏肉とシイタケが入っていて旨味たっぷり。ご飯だけでなく、揚げ、シイタケとも相性バツグン(日本酒も絶対いける!)。
朴葉味噌をいただきながら、そういえば以前、綾部の山をトレッキングした時、朴(ほお)の木があって、たくさん朴葉が落ちていたのを思い出しました。朴葉は防腐効果や殺菌作用があり、薬にも使われていたのだとか。もしかしたら室町時代の人も、あの山の朴葉でこうやって味噌を焼いて食べていたのかも……。

https://www.kyotoside.jp/entry/20201017

そして、何度も蒸し方を研究したという大きなニンジンは甘味がとても強く、驚きの美味しさ!マリーさんの心づくしのお膳を食べ進むうちに身も心も癒されていきました。

 

室町時代を体感する

食後のお茶をいただきながら、ふと外を見ると開け放たれた障子の向こうにはなにやら市場?らしきものが。用意された下駄を履いて庭に降りてみると、そこには室町時代の市場の様子が広がっているではありませんか。

室町時代は、三食する習慣が付き始め、経済や文化が著しく発展し、活気にあふれた時代。そして商店ができた時代でした。この商店を見ながら歩いていると、なんだか民衆がワイワイ言いながら品物を売り買いする声が聞こえてくるようでした。

「このお庭で羽衣餅や白味噌ぜんざいなど、甘味と抹茶を楽しむこともできますよ」とマリーさん。そういえば店内にはBGMがなく、聞こえてくるのは鳥の声と、かすかに聞こえる小川や風の音。なんて贅沢な空間なのでしょう。

「ここで室町時代をコンセプトに建物や食事、そして体験も楽しんでもらいたいなと思っています。できれば他にも室町時代をテーマにしたお店ができて、綾部が“なんか室町ってる!”って言われるようになったら面白いなとも思っているんですよ」

マリーさんがコロナ禍になって気が付いたのは、原点回帰ということ。
「自分回帰ともいうのでしょうか、忙しいと心が無くなりますよね」

ワンオペレーションできるだけの程よい量の仕事をして(実際に織りやは予約で満席の時以外はマリーさん一人で営業)、夜は“あー、今日も良く働いた~”とアイスクリームを食べる……そんな仕事の仕方がちょうどいいとマリーさんは語ります。

「古民家の楽しみ方は移住だけでなく、そういうところにもあるのではないかと思うんです。もし、同じように自分回帰をして、楽しみながらお店をしたいと思われている方、織りやのように大きなスペースがなくても大丈夫。二畳からでもできるので、訪ねてくださったら相談にのりますよ」

数年後には、綾部には古民家を活かしたお店が沢山でき、“室町ってる”なんてことになるかも。そうなったらどんな景色になるのかなと思うと、今からとても楽しみですね。

 

■■INFORMATION■■
お味噌庵 織りや
京都府綾部市豊里町三宅107
TEL 050-8883-0204
営業時間11:00~17:00(15:30L.O.)予約可
定休日  不定休
 

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https://www.kyotoside.jp/entry/20211017

 

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